不動産投資 細る融資

本日(2018年10月7日)の日本経済新聞朝刊の一面トップは不動産投資に関する記事でした。この記事によると、スルガ銀行による不適切融資の問題の影響で投資用不動産についての融資を受けることが難しくなってきているためで、物件価格は2018年に入って下落に転じているとのいうことです。実際、金融庁は個人に対する不動産融資を抑制する方針に転じており、金融機関が審査の厳格化に動いています。日銀に依りますと、個人の貸家業向け新規融資は18年4~6月期5,603億円で前年同期比22%の減少、ピーク時の16年7~9月期(11,809億円)のほぼ半減、ブーム初期の12年4~6月期(4,719億円)以来の水準に落ち込んでいる。

スルガ銀行では、預金通帳なネット銀行の預金残高を偽造したり、売買契約書の売買金額の水増し、レントロールの改竄のなどの手口が明らかになっています。これによって、自己資金の少ない個人投資が、所要資金全額のフルローンで購入するケースが、スルガ銀行以外でも、多く見られるため、大手銀行を始め、各金融機関で改めて審査の厳格化が進んでいます。

今後の投資用不動産の市況見通しですが、人口減の進む地方物件については価格下落が進むものと思われます。また、無理な借り入れをした投資家のローン返済延滞による、担保不動産処分も出てくることも予想されます。場合によっては業者の投げ売りがでることも考えられます。

ただ、東京都内、特に都心部、城南城西エリア、武蔵野エリアなどについては、賃貸重要も堅調であり、人の流入も続いていること、また収益物件は賃料収入があることから、現在の低金利が続くことを考えれば、よほど金融機関の姿勢が変化しない限り(前回のミニバブル後の貸し剥がしでもない限り)損切りしてでも売却するということにはならないため、大きな価格下落はないだろうと予想しています。

巷間、東京オリンピック後に不動産価格は下落するから、それまで取得を見送った方がいいという意見もありますが、オリンピックとは関係なく、金融情勢(日銀による金融緩和政策の出口戦略)について注視していく必要があるでしょう。